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しとしと、と。降りそそぐ天の恵みを纏い、咲き誇る花々を白ひげが優しい瞳で見つめるので。
摘もうか?
傘もささず外を出歩く白ひげの肩に止まり、頭上に大きな翼を広げ、傘代わりをして濡れている青は。
白ひげの顔を覗きこんで、大きな大きな手では花を潰すだろうから欲しいなら代わりに採ろうかと、声なき声で問う。
それに、首をゆるりと横に振り。
「見ているだけで充分だ。」
穏やかに笑って、白ひげは答える。
白や青、紫に薄紅という様々な色を持つ紫陽花を見る白ひげが、なんだか嬉しそうなので。彼が嬉しいなら、同じように嬉しいぶさ鳥も笑って。
「綺麗だなあ。」
楽しそうにしている白ひげに寄り添って、頷いて。当たり前のように一緒にいて、一緒に笑って、一緒の気持ちで花を見続けた。
(雨の寒さよりも、雨の花をともに見れるしあわせに重きを置く1人と1羽です。)